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Shokabo-News No.343 2018/4/16
裳華房メールマガジン 2018年4月号
https://www.shokabo.co.jp/m_list/m_list.html
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※都合により2月と3月に配信できませんでしたこと,お詫び申し上げます.
★目次★
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【1】新刊案内『化学のちから』『進化には生体膜が必要だった』
『花の分子発生遺伝学』
【2】近刊案内『有機反応・合成』『法則がわかる力学』
【3】連載コラム 松浦晋也の“読書ノート”(34):
『もし明日、親が倒れても仕事を辞めずにすむ方法』(川内潤 著,
ポプラ社)
【4】連載コラム 裳華房 編集子の“私の本棚”(53):
『理科系の作文技術』(木下是雄 著,中央公論新社)
『まんがでわかる 理科系の作文技術』(久間月慧太郎 作画,
中央公論新社)
【5】裳華房の分野別売上げランキング(2018年1月〜3月)
【6】お知らせ&編集後記
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【1】新刊案内(2018年3月・4月刊行)
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●『化学のちから −生命・環境・エネルギーの理解のために−』
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3514-4.htm
岡野光俊 著/B5判/144頁/2色刷/定価(本体2100円+税)/
2018年3月発行/裳華房/ISBN978-4-7853-3514-4 C3043
化学に初めて接する人に向けて書かれた入門教科書.化学に興味はあるもの
のどこから学び始めればよいか分からない方や,環境を守るために何か貢献し
たいと考えている方,化学とは縁遠かったけれど機会があれば学び直したいと
思っている方も,本書を通して化学の楽しさ・おもしろさに触れ,身の回りの
あらゆる場面で活躍する“化学のちから”を実感してほしい.
全章末におかれた「発展学習」に取り組むことでさらに理解を深めることが
でき,「反転授業」の教材としても最適.
【主要目次】
第1部 化学の基礎知識(物質の基本構造/分子が躍動する/反応が関わる現象)
第2部 身の回りの化学物質(化学物質が活躍する−有機編−/化学物質が活躍
する−無機編−)
第3部 エネルギー・生命・環境(エネルギー/生命の化学/環境化学)
●『シリーズ・生命の神秘と不思議 進化には生体膜が必要だった
−膜がもたらした生物進化の奇跡−』
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5126-7.htm
佐藤 健 著/四六判/192頁/定価(本体1500円+税)/2018年3月発行/
裳華房/ISBN978-4-7853-5126-7 C3045
地球上のすべての生物をつくっている「生体膜」は,どんな生物もほとんど
同じ分子構造(脂質二重層)をしています.そして,エネルギーの生産や物質
の輸送,細胞の形態形成,情報の伝達など重要なポイントには必ずと言ってよ
いほど生体膜が深く関わっています.
本書の前半では生体膜の構造と働きについて丁寧にわかりやすく解説し,後
半では原核細胞から真核細胞,多細胞生物へと進化する道筋の仮説を新たな視
点で紹介して,生物進化において生体膜の果たした役割の全体像をやさしく紐
解きます.
【主要目次】
生物と膜:そもそも定義に含まれている/生物をつくる生体膜:みんな同じも
のを使っている/生体膜の構造:この構造がすべてを決めた/生物を動かすエ
ネルギー:それには膜が必要だった/原核細胞の進化:革命前夜/真核生物の
誕生:革命のはじまり/物流システムの獲得:革命の立役者/細胞小器官獲得
の不思議:それは絶妙なタイミングだったのか?/多細胞生物の出現:真核細
胞だけが許された進化/真核細胞誕生の確率:それは「奇跡」の可能性さえあ
る/生命の起源との関係:「ワールド仮説」との関係
●『花の分子発生遺伝学 −遺伝子のはたらきによる花の形づくり−』
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5868-6.htm
平野博之・阿部光知 共著/A5判/224頁(カラー)/定価(本体3300円+税)
/2018年4月発行/裳華房/ISBN978-4-7853-5868-6 C3045
「花はどのようなメカニズムで咲くのか」という昔からの疑問に対して,最
新の知見を豊富な写真とカラー図版で紹介した本格的な入門書.
シロイヌナズナやイネ,トウモロコシなどを例に挙げ,花の発生を制御する
遺伝子のはたらきを,メリステム(分裂組織)の機能と密接に関連させながら
丁寧に解説する.説明にあたっては,単なる発生学の知識や現在の理解を解説
するだけではなく,その理解がどのような研究によってもたらされてきたのか,
研究内容や歴史にまで踏み込むように心がけた.
【主要目次】
植物の発生の概観/発生遺伝学的研究手法/メリステム−幹細胞の維持と器官
分化の場/花成制御の分子メカニズム/花器官アイデンティティーの決定/メ
リステムアイデンティティーと花と花序の発生機構/生殖器官の形態形成/多
様な花の形態と遺伝子機能
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【裳華房 新刊一覧】 https://www.shokabo.co.jp/book_news.html
【ご購入のご案内】 https://www.shokabo.co.jp/order.html
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【2】近刊案内(2018年5月刊行予定)
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※詳細は次号のShokabo-Newsにてご案内いたします.
●『有機化学スタンダード 有機反応・合成』
小林 進 著/B5判/192頁/2色刷/定価(本体2800円+税)/
2018年5月刊行予定/裳華房/ISBN978-4-7853-3424-6 C3043
●『法則がわかる力学』
遠藤雅守 著/B5判/192頁/定価(本体2200円+税)/2018年5月刊行予定/
裳華房/ISBN978-4-7853-2261-8 C3042
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【裳華房 分野別書籍一覧】https://www.shokabo.co.jp/mybooks/0000.html
【正誤表などサポート情報】https://www.shokabo.co.jp/support/
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【3】[連載コラム]松浦晋也の“読書ノート” (第34回)
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ノンフィクション・ライター/サイエンスライターの松浦晋也さんと鹿野司
さんに,お薦め書籍や思い出の1冊,新刊レビュー等をご執筆いただきます.
今回のご担当は松浦晋也さんです.
・バックナンバーはこちら→ https://www.shokabo.co.jp/column/
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◆ 老親介護は家庭の仕事ではない ◆
● 川内潤 著『もし明日、親が倒れても仕事を辞めずにすむ方法』(ポプラ社)
昨年8月に上梓した、認知症を発症した母を2年半に渡って自宅で介護した
記録である拙著『母さん、ごめん。−50代独身男の介護奮闘記−』(日経BP社)
は、幸いなことに発売8か月たった今も順調に売れ続けている。宇宙関連の著
書もこれぐらい売れてくれれば良かったのに――というのはともかく、親の介
護が多くの人にとって身近な人生の一大事であることの現れであろう。
私は、自分の経験から『母さん、ごめん。』で、老親介護は家庭内の問題で
はなく、社会的問題であると主張した。とてもではないが家庭内で完結する問
題ではなく、社会全体が関与して全体として最適な状態にもっていかないと、
いずれ社会が破綻してしまうだろうと考えたのである。
「老人介護は、とてもではないが家族だけでは完遂できない」――このこと
は、まだ介護を経験する年齢ではない方も心に刻み込んでおいてもらいたい。
そうしないと、いざ自分が親の面倒を見ることになった場合、「これは家族の
仕事だ」と頑張りすぎてしまうことになる。頑張りすぎてしまえば、人は壊れ
る。人が壊れるということは、その人の家庭が壊れるということであるし、同
時に介護という事業も遂行不可能になるということだ。
介護は社会的事業だ。社会と連携を取り、可能な限り様々な社会的リソース
を利用して、自分にかかる負荷を最小限に留めていかないと続かない。最後ま
できちんと責任をとって親を介護したいならば、自分や家族だけで抱え込んで
しまってはいけないのである。
今回取り上げる『もし明日、親が倒れても仕事を辞めずにすむ方法』は、社
会と連携して親を介護していく方法を実際に即して解説した本だ。タイトルは、
介護が破綻する大きな原因のひとつが「仕事を辞めて親の介護に専念しよう」
という介護離職にあることを示している。収入がなければ介護は続かない。時
間的に、身体的にきついからといって仕事を辞めてしまえば、介護そのものが
成り立たないのである。では、どうすればいいのか――と、本書は「仕事を辞
めずに社会のリソースを徹底活用して介護の体制を作っていく方法」を解説し
ていく。
著者は、老人介護の仕事に携わる中から、介護される老人ではなく、介護の
矢面に立つ家族こそが社会の助けを必要としていると気が付き、NPO法人
「となりのかいご」を立ち上げた。現在、「となりのかいご」の理事を務めつ
つ、主に企業向けに、介護の当事者となった社員にどのように対応するか、ど
のような社内制度を作って運用していくかなどを、コンサルティングしている。
本書はまず、典型的な介護の始まりを2パターン紹介する。1つめは親が突
然病気で倒れるというもの、2つめは遠隔地の親が気が付かないうちに認知症
を発症しているというもの。どちらも向こうから事態がやってくる。つまり事
態の推移に対して自分が受け身となっている。
これではいけない、と著者は主張する。親の介護は遅かれ早かれいずれは自
分のこととして考えねばならない事柄だ。だから受け身ではなく、何も起きて
いないうちから能動的に情報を集め、準備をしておくべきだというのである。
そのために最初にすることは、「地域包括支援センターに、先手を打って相
談しておくこと」である。
地域包括支援センターというのは、国が介護保険法による介護制度を整える
中で全国に設置した、地域住民の福祉全般をマネジメントする組織だ。現在、
全国のほぼ中学校の校区に1つの割合で、地域包括支援センターが設置されて
いる。つまり、日本中どこでも、自宅から歩いて行ける範囲内に必ず地域包括
支援センターが立地している。
センターにはどのような公的な介護制度があるか、どのようにして利用すれ
ばいいか、どこにどのような施設があるか、どこに関連の病院があるかなど、
介護に関するありとあらゆる情報が集まっている。「まだ、自分の親は介護が
必要ではない」と思っても、まずは地域包括支援センターで相談し、情報を仕
入れ、いざ介護となった場合の準備をしておくべきなのである。
地域包括支援センターに相談する――このことは、介護を家庭内から社会と
のつながりの中に引っぱりだす第一歩である。
なぜ、事前に社会とのつながりを作っておくべきなのか。それは、介護離職
を防ぐためだ。いざ親の介護となると「自分が頑張れば」と考える人は多い。
が、それは罠だ。
育児だと子どもは育つ。しかし介護では、親は老い、病は進行し、介護する
者の負担はどんどん大きくなっていく。最初は「自分が頑張ればできる」と思
っても、老化と病気が進行することで介護する者にかかる心身の負荷は増大し、
ついには耐え難いほどにまでなる。そこで、「仕事を辞めて介護に専念すれば
なんとかなる」と考えてしまえば、介護離職ということになる。
しかし、介護離職は先の見通しの付かない情況に自分を追い込むことに他な
らない。介護にあてる時間と体力はできるかもしれないが、収入はなくなる。
貯金があってもどんどん減っていく。そしてなによりも、親の死により介護が
終わった時、どのようにして社会復帰するのかという見通しはなかなか立たな
い。気が付くと、年老いて社会の変化についていけなくなった自分が残ってい
るだけになり、そうなると、最悪のケースとしては、絶望して自殺ということ
にもなりかねない。実際に親が死んだ後に後を追うように自殺というケースは
それなりにあるのだという。
介護離職せずに、介護を最後の日まで続けるには、第三者の力を借りること
が必須だ。第三者――公的介護制度に基づく介護のプロの手を借りるのである。
とはいえ、生活の中に第三者を迎え入れるのは、なかなかハードルの高いこと
だ。だから、事前にそれが可能になるように、地域包括支援センターへの相談
という第一歩を踏み出しておこう。著者はそのように主張する。
介護に第三者の労働力を導入するということには、もう一つの大きな意義が
ある。それは、介護には家族であるがゆえにうまくいかないことが多々あるか
らだ。第三者のプロが行うほうが、うまくいくことが多いのである。
例えば排泄の世話だ。家族の方がうまくやれると考えるのは未経験者だ。自
分でやってみると分かるが、介護される者は例外なく、家族にやってもらうこ
とを恥じ、抵抗する。むしろ無関係の第三者のほうが冷静に接することができ
るので、うまく排泄の介護をすることができる。
このようにして著者は、公的介護制度を積極的に利用して介護に第三者であ
るプロの労働力を導入すべき理由を明示する。その上で、具体的に介護の体制
をどのように組んでいくかを丁寧に説明していく。
介護でもっとも大切なのは献身でも努力でもない。よりしっかりした介護の
体制を組み上げ、介護される者の老化や病気の進行に応じて機動的に介護体制
を組み替えていくことなのだ。
本書は、基本的に介護のノウハウ本として、「どのようにして最善の介護体
制を組むか」についてを解説していく。その最善の介護体制が、第三者のプロ
を交えた、社会制度を利用した介護体制というわけだ。このことに関して、私
は完全に賛成する。
加えて、私はプロを交えた介護体制には、社会的に大きな意義があると考え
る。
介護離職をしてしまえば、その人は経済的に社会から切り離される。社会の
側から見れば1人の労働力が失われ、それだけ経済が縮小するということであ
る。現在、年間10万人もの人が介護を理由に仕事を辞めている。つまり介護が
理由で年間10万人規模の経済の縮小が起きているのである。少子高齢化社会の
入り口にある日本において、これは少なからぬ損失だ。
「労働人口が減っているのだから移民を」などと言う前に、この問題を解決
すれば、年間10万人規模の労働力を社会は確保できるのである。
そのためには、介護を家庭内の問題としてはいけない。社会の問題として社
会全体としてシステマチックに解決し、誰もが仕事を辞めることなく、介護と
労働を両立できる社会を作らなくてはならない。
政治と行政の動きは鈍い。だから、先んじて我々が実績を作る必要がある。
現行の公的介護制度を徹底的に利用して、家族が離職しないですむ介護体制を
組むことを介護における当たり前の行いとして社会に定着させる必要があるの
だ。
老人介護は、家庭内の問題ではない。社会全体の問題であり、社会全体とし
て解決するべきである。このことはいくら強調しても強調しすぎることはない。
もしもあなたの選挙区に「親の面倒を見るのは日本古来の美風でして」とか主
張する政治家がいるなら、次の選挙で落とすべきと私は思う。彼または彼女が
美風と思い込んでいるものは、日本の経済を縮小させて没落に導く悪習なので
ある。
最後に――私は先だって、著者の川内潤氏と日経ビジネスオンラインで対談
した。最後にその記事へのリンクを掲載することにする(全文閲覧には無料の
登録が必要)。
第1回 人生の目的は「親の介護」。それでいいのか。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/030300121/031400038/
第2回 認知症の親の介護、身内より他人に任せた方が…
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/030300121/031500039/
第3回 男性必読!貴兄が母親に辛く当たってしまう理由
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/030300121/031500040/
第4回 「親を介護するなら辞めてくれ」が上司の本音?
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/030300121/031900041/
第5回 「介護休暇やるから自己責任で」は最悪の支援策
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/030300121/031900042/
【今回紹介した書籍】
●『もし明日、親が倒れても仕事を辞めずにすむ方法』
川内 潤 著/新書判/215頁/定価(本体1200円+税)/2018年3月刊行
ポプラ社/ISBN 978-4-591-15629-2
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008167.html
【松浦晋也さんのプロフィール】
ノンフィクション・ライター.1962年東京都出身.現在,PC Online で「人と
技術と情報の界面を探る」,日経トレンディネットで「“アレ”って何? 読
めばわかる研究所」,日経テクノロジーで「小惑星探査機はやぶさ2の挑戦」
を連載中.主著に『母さん、ごめん。』『小惑星探査機「はやぶさ2」の挑戦』
『はやぶさ2の真実』『飛べ!「はやぶさ」』『われらの有人宇宙船』『増補
スペースシャトルの落日』『恐るべき旅路』『のりもの進化論』などがある.
Twitterアカウント https://twitter.com/ShinyaMatsuura
「松浦晋也の“読書ノート”」 Copyright(C) 松浦晋也,2018
※本コラムは本メール配信約1か月後を目安に裳華房Webサイトに掲載します.
https://www.shokabo.co.jp/column/
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【4】[連載コラム]裳華房 編集子の“私の本棚”(第53回)
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編集部の有志が月替わりで,思い出の一冊やお薦めの書籍などを語ります.
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◆ 文章の書き方の定番! ◆
●木下是雄 著『理科系の作文技術』
●木下是雄 原作,久間月慧太郎 作画『まんがでわかる 理科系の作文技術』
(いずれも中央公論新社)
編集部のDです.いつかご紹介しようと思っていました中公新書の大ロング
セラー『理科系の作文技術』,今年に入ってまさかのまんが版が刊行されまし
たので,二冊一緒にまいります.
文章の書き方の定番書籍として,毎年この時期に大学新入生や新社会人にお
すすめされることも多い本書,すでに読まれた方も多数いらっしゃるかと思い
ます.私も大学に入学したときにレポートの書き方の参考図書として購入して
以来,論文執筆の際や弊社への就職が決まったときなどに折に触れ手に取って
きました.廃れることのない文章作成術に加え,読み返すたびに新しい発見も
あり,長く愛読しています.
タイトルには「理科系の」とありますが,論理的で明快・簡潔な文章を作成
する際に必要な技術は分野を問わず共通しています.まんが版では,社会人と
して働き始めたばかりの主人公を通じて仕事で求められる文章のスキルを身に
つけていくという筋立てとなっているため,この点を改めて実感することがで
きました.ちなみに,まんが版を発見したのは書店のビジネス書の棚です.
不朽の名作のオリジナル版と,ポイントを押さえてとっつきやすいまんが版,
どちらもおすすめの一冊(二冊?)です.
【今回紹介した書籍】
●『理科系の作文技術』
木下是雄 著/新書判/256頁/定価(本体700円+税)/1981年9月刊行
中央公論新社/ISBN 978-4-12-100624-0
https://www.chuko.co.jp/shinsho/1981/09/100624.html
※電子書籍(リフロー版)もあります.
https://www.chuko.co.jp/ebook/2016/10/515792.html
●『まんがでわかる 理科系の作文技術』
木下是雄 原作,久間月慧太郎 作画/四六判/176頁/定価(本体1200円+税)
/2018年1月刊行/中央公論新社/ISBN 978-4-12-005042-8
https://www.chuko.co.jp/tanko/2018/01/005042.html
※電子書籍もあります.
https://www.chuko.co.jp/ebook/2018/03/516142.html
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【5】裳華房の分野別売上げランキング(2018年1月〜3月)
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裳華房における主要4分野の売上げランキングについて,今回から3か月毎
に集計して発表することにいたします.各分野とも10位まで記しています.
なお,大学等での採用品(教科書)としての注文分は除きました.
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◆【数学分野】◆
1.『曲線と曲面の微分幾何(改訂版)』小林昭七 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1091-2.htm
2. 『具体例から学ぶ多様体』藤岡 敦 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1571-9.htm
3.『数学選書1 線型代数学(新装版)』佐武一郎 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1316-6.htm
4. 『数学選書4 ルベーグ積分入門(新装版)』伊藤清三 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1318-0.htm
5.『数学シリーズ 集合と位相』内田伏一 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1401-9.htm
6.『本質から理解する 数学的手法』荒木 修・齋藤智彦 共著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1570-2.htm
7. 『手を動かしてまなぶ 線形代数』藤岡 敦 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1564-1.htm
8.『数学選書5 多様体入門(新装版)』松島与三 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1317-3.htm
9. 『数学シリーズ 数理統計学(改訂版)』稲垣宣生 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1411-8.htm
10. 『複素関数論の基礎』山本直樹 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-1565-8.htm
◆【物理学分野】◆
1. 『量子力学選書 場の量子論 −不変性と自由場を中心にして−』
坂本眞人 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2511-4.htm
2. 『力学(三訂版)』原島 鮮 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2020-1.htm
3.『熱力学』三宅 哲 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2035-5.htm
4. 『基礎物理学選書5A 量子力学T(改訂版)』小出昭一郎 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2132-1.htm
5. 『物理学(三訂版)』小出昭一郎 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2074-4.htm
6. 『物理学選書14 流体力学(前編)』今井 功 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2314-1.htm
7. 『量子力学選書 経路積分 −例題と演習−』 柏 太郎 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2513-8.htm
8. 『マクスウェル方程式から始める 電磁気学』小宮山 進・竹川 敦 共著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2249-6.htm
9.『大学演習 熱学・統計力学(修訂版)』久保亮五 編
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-8032-8.htm
10.『量子力学選書 相対論的量子力学』川村嘉春 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-2510-7.htm
◆【化学分野】◆
1. 『コ・メディカル化学 −医療・看護系のための基礎化学−』
齋藤勝裕・荒井貞夫・久保勘二 共著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3097-2.htm
2. 『化学のちから −生命・環境・エネルギーの理解のために−』
岡野光俊 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3514-4.htm
3. 『物理科学実験法(増補版)』鮫島實三郎 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3008-8.htm
4. 『化学英語の手引き』大澤善次郎 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3061-3.htm
5. 『健康寿命を延ばそう! 機能性脂肪酸入門 −アルツハイマー症、
がん、糖尿病、記憶力回復への効果−』彼谷邦光 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3512-0.htm
6. 『Catch Up 大学の化学講義(改訂版)−高校化学とのかけはし−』
杉森 彰・富田 功 共著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3507-6.htm
7. 『あなたと化学 −くらしを支える化学15講−』齋藤勝裕 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3505-2.htm
8. 『演習で学ぶ 化学熱力学 −基本の理解から大学院入試まで−』
中田宗隆 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3508-3.htm
9. 『ステップアップ 大学の総合化学』齋藤勝裕 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3075-0.htm
10.『化学サポートシリーズ 化学のための数学』藤川高志・朝倉清高 共著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-3411-6.htm
◆【生物学分野】◆
1. 『ゲノム編集入門 −ZFN・TALEN・CRISPR-Cas9−』山本 卓 編
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5866-2.htm
2. 『シリーズ・生命の神秘と不思議 進化には生体膜が必要だった
−膜がもたらした生物進化の奇跡−』佐藤 健 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5126-7.htm
3 .『医薬系のための生物学』丸山 敬・松岡耕二 共著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5224-0.htm
4. 『しくみと原理で解き明かす 植物生理学』佐藤直樹 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5229-5.htm
5. 『ヒトを理解するための生物学』八杉貞雄 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5226-4.htm
6. 『医療・看護系のための生物学(改訂版)』田村隆明 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5233-2.htm
7. 『ホルモンから見た生命現象と進化シリーズ3 成長・成熟・性決定
−継−』伊藤道彦・高橋明義 共編
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5116-8.htm
8. 『イラスト 基礎からわかる生化学 −構造・酵素・代謝−』坂本順司 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5854-9.htm
9. 『ホルモンから見た生命現象と進化シリーズ X ホメオスタシスと適応
−恒−』海谷啓之・内山 実 共編
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5118-2.htm
10.『フリーソフトで作る バーチャルスライドと3Dモデルの作成法』
駒崎伸二 著
https://www.shokabo.co.jp/mybooks/ISBN978-4-7853-5860-0.htm
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【オンデマンド出版書籍】https://www.shokabo.co.jp/mybooks/d-pub.html
【電子書籍のご案内】 https://www.shokabo.co.jp/ebooks/index.html
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【6】お知らせ&編集後記
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◇お知らせ
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1.訂正表・正誤表や新しい演習問題など「書籍のサポート情報」.
https://www.shokabo.co.jp/support/index.html
2.電子書籍のご案内
https://www.shokabo.co.jp/ebooks/index.html
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◇編集後記
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2018年度版の裳華房「総合図書目録」が出来上がりました.PDF版はイン
ターネットで公開しております.
https://www.shokabo.co.jp/catalogue/index.html
また冊子版の総合図書目録をご希望の方は,上記Webページの案内に従って
お申し込みいただければと存じます.
(TK)
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次号は2018年5月中旬の配信予定です.どうぞお楽しみに! \\(^o^)//
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