雑誌『生物の科学 遺伝』 1997年2月号(51巻2号)
B5判 80頁 



【特集 細胞を見る―顕微鏡と生物学/平本幸男 企画】
     肉眼では見ることのできない生物のミクロの世界を見たい.人間の欲求が顕微鏡を生み出したのは16世紀の末ごろである.以来,より小さな物を見るために,さらに“生きている状態で”細胞の構造や分子の姿を見るために,さまざまな技術開発が行われてきた.
     本特集では,顕微鏡の基礎と最近の進歩,生物の“何が”見えるようになったのかを,豊富な写真と共に解説する.

    顕微鏡の発達と細胞生物学(平本幸男)
    光学顕微鏡(1)光学顕微鏡の基礎と位相差顕微鏡(上村慎治)
    光学顕微鏡(2)偏光顕微鏡,微分干渉顕微鏡と蛍光顕微鏡(浜口幸久)
    生活のなかの電子顕微鏡(大隅正子)
    電子顕微鏡―最近の進歩(山口正視・竹尾漢治)
    原子間力顕微鏡:走査型プローブ顕微鏡(渡辺 真)
【今月の解説】
    諸外国と日本における最近の近親婚率(今泉洋子)
    トランスジェニック植物―食糧生産から医薬品製造へ(山口彦之)
【トピックス】
    光学顕微鏡で立体像を得る(平岡 泰)
【連 載】
    連載エッセイ・自然と私/フクロウが教える餌動物の日周行動(阿部 學)
    植物文化史/ハイビスカス−仏桑華(臼井英治)
    江戸東京の自然誌/飛木稲荷の焼けイチョウ(唐沢孝一)
    実験・観察のページ/生き物を見つめる実験と観察:マガキの発生実験と生物の教育(鈴木秀一)
    ヒトの遺伝をめぐる12の疑問/いとこ結婚の得失(中込弥男)
    沖縄の生き物の不思議な生活/シロオビアゲハ―他人をだましてわが身を守るチョウ(上杉兼司)
    実験生物ものがたり/タバコ(長田敏行)
    生物ライブラリー/東京近郊 博物館で生物を学ぼう・心は遺伝子をこえるか・ビデオ:淡水海綿 多細胞生物の始まりを生きる



         

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